帝政党(読み)テイセイトウ

デジタル大辞泉 「帝政党」の意味・読み・例文・類語

ていせい‐とう〔‐タウ〕【帝政党】

立憲帝政党略称

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改訂新版 世界大百科事典 「帝政党」の意味・わかりやすい解説

帝政党 (ていせいとう)

自由民権期の政府政党。立憲帝政党が正式名。1882年3月,政府当局の意をうけて《東京日日新聞》の福地桜痴(源一郎),《明治日報》の丸山作楽,《東洋新報》の水野寅次郎を中心に結成された。福地起草の綱領では,国体の保守,国権の拡張,漸進主義を唱え,国会開設の詔の遵守,欽定憲法主義,天皇主権説,二院制,制限選挙制,天皇の国会議決不認可権などを主張,反民権主義に立った。前記3新聞と大阪の《大東日報》などが機関紙であった。帝政党系の地方政党には熊本の紫溟会(しめいかい),宮津漸進党,山梨の立憲保守党,高知の高陽立憲帝政党などがある。当初官憲の援助の下で地方官吏,士族神官などの階層に勢力の扶植を図ったが不振。しかし民権運動を民衆の内部から切り崩そうとする意図は一定の成果を収めたといえる。政府が立憲制下でも政党政治を否認する超然主義の立場をとり御用政党の育成をやめたことをうけて,83年9月解党した。
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百科事典マイペディア 「帝政党」の意味・わかりやすい解説

帝政党【ていせいとう】

1882年福地源一郎,丸山作楽(さくら)らが自由党改進党に対抗して作った政府系政党。正式には立憲帝政党。欽定(きんてい)憲法・主権在君をうたい,政府の承認のもとで活動した。支持層は士族,神官,僧侶,国漢学者などの保守的階層。政府が立憲政治下でも政党を否定する超然主義的態度をとったため1883年解党。
→関連項目福地桜痴

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「帝政党」の意味・わかりやすい解説

帝政党
ていせいとう

立憲帝政党

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旺文社日本史事典 三訂版 「帝政党」の解説

帝政党
ていせいとう

立憲帝政党

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