漸進主義(読み)ぜんしんしゅぎ(英語表記)gradualism

翻訳|gradualism

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

漸進主義
ぜんしんしゅぎ
gradualism

社会変革,社会改革を行うにあたり,急進的,過激的方法を排除して一歩一歩前進する方法に立脚する思想や行動をいう。急進主義に対する。通常,社会変革や改革に直面したとき,いかなる時代,いかなる政治状況においても,急進的,革命的方法によって行おうとする陣営と漸進的,改良的方法によって行おうとする陣営とに分れることが多い。急進的方法は,それによってその後起る反動を理解しえない傾向が強く,漸進的方法は現状追随主義に陥る傾向があるといえる。しかし政治的,社会的権利が国民に保障され,社会が安定している時代には,急進的方法は国民によって嫌悪されることが多く,したがって,現代の欧米諸国の革新政党は,変革や改革の方法として,漸進主義をその党是としているのが普通である。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜんしんしゅぎ【漸進主義 gradualism】

社会体制を根本から過激な手段によって全面的かつ急激に変革することに反対し,合法的で平和的な方法によって漸次的・部分的に改良・修正しようとする立場または原則。急進主義(ラディカリズム)と対立する。政治的には革命的行動を排し,議会で多数を占めて社会改良をはかろうとする方針をとる。古くは市民革命期のイギリス長老派やフランス革命期のジロンド党がそれで,また1800年代のドイツにおけるアイゼナハ派(マルクス派)に対するラサール派,フランスのサンディカリスムに対するイギリスのトレード・ユニオニズムの運動,現代では世界労連に対する自由労連や諸国の社会民主主義的政党がこの立場をとっている。

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大辞林 第三版の解説

ぜんしんしゅぎ【漸進主義】

急激な手段を避け、順を追って徐々に進もうとする態度・立場。 ⇔ 急進主義

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精選版 日本国語大辞典の解説

ぜんしん‐しゅぎ【漸進主義】

〘名〙 急激な手段を避け、順を追って徐々に目的を達成しようとする立場。⇔急進主義
東京日日新聞‐明治一二年(1879)一月四日「吾曹が夙に漸進主義に則りて府県に民会を開くの至要なるを論辯せし」

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