立憲帝政党（読み）リッケンテイセイトウ

デジタル大辞泉

りっけん‐ていせいとう〔‐テイセイタウ〕【立憲帝政党】

明治15年（1882）福地源一郎らが中心となって結成した政府系政党。欽定憲法主義を標榜ひょうぼうし、自由党・立憲改進党に対立したが、翌年解党。帝政党。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

りっけん‐ていせいとう‥テイセイタウ【立憲帝政党】

1. 明治初期の政党。明治一五年（一八八二）福地源一郎・丸山作楽・水野寅次郎ら新聞人が発起人となって結成。旧士族・神官・僧侶・市町村吏員など保守的な知識層を地盤とし、欽定憲法・主権在君・制限選挙などを主張したが、組織力は弱く、翌年解散。

出典　精選版 日本国語大辞典

日本大百科全書(ニッポニカ)

立憲帝政党
りっけんていせいとう

明治時代前期の政府系政党。1882年（明治15）3月18日、『東京日日(にちにち)新聞』の福地源一郎、『明治日報』の丸山作楽(さくら)、『東洋新報』の水野寅次郎(とらじろう)らが、政府首脳部と協議のうえ、その後援を受けて結成した。欽定(きんてい)憲法・主権在君を綱領に掲げ、新聞によって自由党・立憲改進党を攻撃。地方の旧士族や吏員、豪農・名望家層の保守的勢力に基盤を求めた。「三人党」とよばれ、組織的には弱体であったものの、熊本の紫溟会(しめいかい)、高知の高陽立憲政党など、各地に同系統の政社をもち、自由民権運動に対抗した。82年10月、京都で全国同志の大懇親会を開催。27府県から310人が集まった。福地らは当初、政府に対して直接同党の活動に関与するよう期待したが、政府側は政党内閣制を否定する超然主義にたって間接的支援にとどめた。党勢振るわず、政府の後援も失って、83年9月24日解党した。

［大日方純夫］

[参照項目] | 民党・吏党

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

立憲帝政党
りっけんていせいとう

日本の政党。 1882年3月 18日に結党し，83年9月 24日解散した。 81年の自由党，82年の立憲改進党の結成により，政府に対立する政治運動がますます激しくなったことから，これに対抗するため福地源一郎 (東京日々新聞社長) ，丸山作楽 (明治日報社長) ，水野寅次郎 (東洋新報社長) らを中心に谷干城を交え結成された。その綱領には，(1) 欽定憲法の遵奉，(2) 国権拡張などを掲げ，旧士族，退職官吏，神官，僧侶，国学者ら保守層を基盤に当初は活発な運動を展開したが，党勢はふるわず，まもなく解党を宣言した。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

山川 日本史小辞典 改訂新版

立憲帝政党
りっけんていせいとう

明治前期の政府系政党。1882年(明治15)3月，福地源一郎・水野寅次郎・丸山作楽(さくら)らが結成。国会開設にむけて民権派に対抗しようと，漸進主義にもとづく秩序的進歩を志向した。欽定憲法，二院制，制限選挙，軍人の政治不干渉などを綱領とした。10月には西京同志大懇親会を開催し，地方の組織化もある程度進んだが，超然主義で意志統一した政府は保護を停止し，83年9月に解党した。

出典　山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」

旺文社日本史事典 三訂版

立憲帝政党
りっけんていせいとう

明治中期の政党（1882〜83）
自由党・立憲改進党に対抗するため，1882年福地源一郎らが中心となり結党。政府与党を表明し，機関紙『東京日日新聞』で自由・立憲改進両党を攻撃した。吏員・士族・神官・地方の大地主などを基盤としたが，国民の支持は得られず，翌年解散。

出典　旺文社日本史事典 三訂版

改訂新版　世界大百科事典

立憲帝政党 (りっけんていせいとう)

→帝政党

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

百科事典マイペディア

立憲帝政党【りっけんていせいとう】

→帝政党

出典　株式会社平凡社

世界大百科事典（旧版）内の立憲帝政党の言及

【帝政党】より

…自由民権期の政府系政党。立憲帝政党が正式名。1882年3月，政府当局の意をうけて《東京日日新聞》の福地桜痴(源一郎)，《明治日報》の丸山作楽，《東洋新報》の水野寅次郎を中心に結成された。…

※「立憲帝政党」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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