欽定憲法(読み)きんていけんぽう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

欽定憲法
きんていけんぽう

君主主権に基づき君主がもっぱら自己の意思によって制定した憲法。君定 (くんてい) 憲法ともいう。 1814年のルイ 18世によるフランス憲法や大日本帝国憲法などがその例である。 (→協約憲法 , 民定憲法 )  

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百科事典マイペディアの解説

欽定憲法【きんていけんぽう】

君主の意思で制定され,国民に与えられた憲法。君主の権力が強い場合,国民の憲法制定要求に先手を打って制定されるのを常とする。たとえば1814年のフランス憲法や大日本帝国憲法。→民定憲法協約憲法
→関連項目憲法大日本帝国憲法帝政党明治14年の政変

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大辞林 第三版の解説

きんていけんぽう【欽定憲法】

君主により制定された憲法。大日本帝国憲法(旧憲法)などがこれにあたる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

欽定憲法
きんていけんぽう

君主によって制定された憲法。制定の主体によって区別される成文憲法の一種で、民定憲法に対する。君主主権の原理に基づいて、君主の一方的意思により恩恵として国民に与えられる。1814年のフランス憲法(ルイ18世)、1850年のプロイセン憲法、1889年(明治22)の大日本帝国憲法など、絶対君主制のもとで、民意の高揚を抑えるため、反動期に生まれた憲法がこれに属する。[池田政章]

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精選版 日本国語大辞典の解説

きんてい‐けんぽう ‥ケンパフ【欽定憲法】

〘名〙 君主によって制定された憲法。大日本帝国憲法や一九世紀のドイツ諸邦の憲法、一八一四年のフランス憲法など。議定憲法や民定憲法に対するもの。
※東京日日新聞‐明治二一年(1888)五月二七日「夙に欽定憲法たるの旨を明かにせられ」

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世界大百科事典内の欽定憲法の言及

【憲法】より

…大革命前夜に,旧体制の特権層の側では,国王の意思をもってしても動かすことのできぬ王国基本法の存在を援用して,憲法がすでにあるといおうとしたのに対し,シエイエスは,フランスは憲法をもっておらず,これから作らなければならない,と説き,憲法制定権力を持つ国民の意思による憲法の定立を主張した。彼にあっては,憲法制定権力は国民だけが持ちうるのであり,したがって,作られるものは必然的に民定憲法なのであるが,君主の憲法制定権力を前提として作られる欽定憲法という考え方自体,成文憲法原理と密接に対応しているのであって,それ以前には,憲法は,作られるものでなく在るものだったのである(欽定憲法,民定憲法および君民協約憲法という区別は,それぞれ,憲法制定の権威の所在が,君主の意思,国民の意思および両者の合意におかれることを示すものである)。今日の問題としていえば,成文かつ成典の硬性憲法という形式的標識から見た〈憲法〉の範囲を確定するという仕事は,そのような憲法の最高法規性を裁判的方法によって確保しようとする違憲審査制と結びついて,権力への制限という憲法の作用をどれだけ強く,または弱くするかという,実質的意義に満ちているのである。…

※「欽定憲法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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