弾ける(読み)ハジケル

デジタル大辞泉 「弾ける」の意味・読み・例文・類語

はじ・ける【弾ける】

[動カ下一][文]はじ・く[カ下二]
中身がいっぱいになって、裂けて割れる。割れて口を開く。はぜる。「クリの実が―・ける」「ポケットが―・けそうだ」
勢いよく飛び散る。比喩的にも用いる。「笑い声が―・ける」「バブル経済が―・ける」
はめを外して踊ったり騒いだりする。「試験が終わったので、カラオケで―・けた」
捜査機関内偵を進めていた事件が、強制捜査逮捕者を出すなどで表面化する。報道業界内で用いる語。「汚職事件が秘書の逮捕で―・けた」
[類語]飛び散る跳ねるはぜるほとばしる弾む飛ぶ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「弾ける」の意味・読み・例文・類語

はじ・ける【弾】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行下一段活用 〙
    [ 文語形 ]はじ・く 〘 自動詞 カ行下二段活用 〙
    1. さけてわれる。われて口が開く。熟してわれる。はぜる。
      1. [初出の実例]「さや豆のはじけてけふの別れ哉〈冠那〉」(出典:俳諧・俳諧新選(1773)三)
    2. 転じて、ばらばらに飛び散る。せきをきったように勢いよく飛び出る。
      1. [初出の実例]「笑声が弾(ハジ)けるやうに響いた」(出典星座(1922)〈有島武郎〉)
    3. 熟してくる。発達してくる。
      1. [初出の実例]「自然と出来のよい人間並に智慧も日に増し発(ハジ)けて来たであらう」(出典:毒朱唇(1890)〈幸田露伴〉)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行下一段活用 〙はじく(弾)[ 一 ]
    1. [初出の実例]「『おい婆さん、モウ燗が附いたらう』『附いたか附かないか、飲んで見よう』『ええ、そこで弾(ハジ)けられてなるものか』」(出典:歌舞伎綴合於伝仮名書(高橋お伝)(1879)三幕)

弾けるの補助注記

[ 二 ]については「はしける(艀)」と関連があるかもしれない。

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