日本歴史地名大系 「影現寺」の解説 影現寺ようげんじ 奈良県:北葛城郡新庄町柿ノ本村影現寺[現在地名]新庄町大字柿本柿本(かきのもと)神社の境内にある。柿本山と号し、高野山真言宗。柿本神社の別当寺であった。本尊十一面観音立像。寺伝によると、天安二年(八五八)あるいは斉衡二年(八五五)真済の創立であるという。真済は空海の高弟、高雄の神護(じんご)寺(現京都市右京区)の住持。真済が自ら刻んだという真済僧正坐像がある。「大和名所図会」には「柿本村にあり。宗旨禅、黄檗派、本尊阿弥陀仏。 影現寺ようげんじ 愛知県:知多郡美浜町時志村影現寺[現在地名]美浜町時志 南平井慈雲山と号し曹洞宗、本尊釈迦如来。永正元年(一五〇四)創建。もと海面山普門(ふもん)寺と号したが、宝暦三年(一七五三)現名に改めた。境内の観音堂にある十一面観音は、佐久(さく)島の漁夫が海中からこの像を引上げた時、彩雲が戸岸(ときし)(時志)村に向かってたなびいたという。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報