御殿女中(読み)ゴテンジョチュウ

デジタル大辞泉 「御殿女中」の意味・読み・例文・類語

ごてん‐じょちゅう〔‐ヂヨチユウ〕【御殿女中】

江戸時代宮中将軍家大名などの奥向きに仕えた女中奥女中
陰険な策謀を巡らして人を陥れようとする女、底意地の悪い女のたとえ。
愛子の上に加えられる―風な圧迫とを」〈有島或る女
[類語]女中お手伝いさんメード家政婦派出婦ねえや婆やハウスキーパーお三おさんどん仲働き仲居侍女

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精選版 日本国語大辞典 「御殿女中」の意味・読み・例文・類語

ごてん‐じょちゅう‥ヂョチュウ【御殿女中】

  1. 〘 名詞 〙 江戸時代、宮中、将軍家、大名家、大名の江戸屋敷などの奥向きに仕えた女中。最下級はお末から最高級はお年寄まで。行儀見習いなどのために出仕するものが多かった。また、陰険な策謀をめぐらして人を陥れようとする女、底意地の悪い女にたとえていうこともある。奥女中。御殿
    1. [初出の実例]「まことにまことに、御殿女中(ゴテンヂョチウ)じゃあねへが感心だ」(出典人情本・春色辰巳園(1833‐35)後)

御殿女中の語誌

「底意地の悪い女」にたとえられるのは、浄瑠璃加賀見山旧錦絵」に描かれた貧乏武士の娘岩藤のお年寄が裕福な町人の娘尾上の中臈を草履打ちするようなイメージから生まれたもの。

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