御神楽岳(読み)みかぐらだけ

日本歴史地名大系 「御神楽岳」の解説

御神楽岳
みかぐらだけ

大沼郡金山かねやま本名ほんなの北七里余に連峰を形成する越後山脈御神楽山塊中の名峰で、標高一三八六・五メートル。守門すもん(一五三八メートル)浅草あさくさ(一五八六メートル)を含む御神楽山塊は古くから越後国・陸奥国の大分水嶺であった。冬季の偏西風の影響をうけて、通常植生をみるハイマツ帯などの亜高山性樹林帯を欠き、ブナなどの広葉樹林帯の直接上部に高山草原を伴った高山帯をみる特異な山容を呈し、古くから神宿りの信仰の山とされてきた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「御神楽岳」の意味・わかりやすい解説

御神楽岳
みかぐらだけ

新潟県東部、福島県境東蒲原(ひがしかんばら)郡阿賀町(あがまち)にある山。標高1386メートルで東蒲(とうかん)の最高峰。山体は第三紀中新世の鹿瀬(かのせ)層群を抜いた斜長流紋岩からなり、壮年期的侵食を受けた東北型山岳美を誇る男性的な山である。古くから只見(ただみ)川上流、南会津地方の山岳信仰霊山として仰がれ、ブナの原生林に覆われた修験(しゅげん)道場として知られた。現在は豊富な森林資源を生かした開発が進み、観光の山として力が注がれている。

[山崎久雄]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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