(読み)ハイ

デジタル大辞泉 「悖」の意味・読み・例文・類語

はい【悖】[漢字項目]

[音]ハイ(漢) [訓]もとる
道理に外れる。もとる。「悖徳悖反悖理悖戻はいれい狂悖
[補説]「」を代用字とすることがある。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「悖」の読み・字形・画数・意味


14画

(異体字)悖
10画

[字音] ハイ・ボツ
[字訓] みだす・そむく・たがう

[説文解字]
[金文]

[字形] 形声
声符は孛(はい)。孛は花の子房がふくらみかける形で、うちにひそむ力が勃然として外にあらわれる意。ゆえにまた悖乱の意がある。〔説文三上に「亂るるなり」とし、重文として悖・の二字を録する。について〔段注〕に「兩國相ひひ、戈(か)を擧げて相ひ向ふ。亂るるなり」とするが、或(いき)は域の初文。国境が参差(しんし)犬、出入していて、そのため境界争いを生ずることをいう。

[訓義]
1. みだす、みだれる、まがう。
2. そむく、さからう、あらそう。
3. たがう、まどう。
4. おろか、くらい。

[古辞書の訓]
名義抄〕悖 ミダル・サカサマ・マドハス・アシ・サカフ・ホレタリ

[熟語]

[下接語]
・驕・老


10画

(異体字)
14画

[字音] ハイ・ボツ
[字訓] もとる・さからう・そむく

[説文解字]

[字形] 形声
声符は孛(はい)。孛はめしべがふくらんで、実をつけはじめる意。内にはげしい力があって、外にあらわれることをいう。〔説文〕三上(はい)を出し、「亂るるなり」とし、「或いは心に從ふ」という。いまは悖の字を用いる。内なるものが暴発的にあらわれることがあり、悖乱の意となる。

[訓義]
1. もとる、さからう、そむく。
2. みだれる、まどう。
3. わるい、あらい。
4. つよい、さかん。

[古辞書の訓]
〔名義抄〕悖 ミダル・サカサマ・マドハス・アシ・サカフ・ホレタリ 〔字鏡集〕悖 トラフ・マドハス・ホレタリ・ヲロカナリ・アシ・ミダル・サカサマ・サカフ・サトフ

[熟語]
悖悪悖悍・悖逆悖虐・悖狂・悖行・悖・悖・悖戦・悖徳・悖・悖背・悖悖畔・悖悖暴悖慢悖妄悖耄・悖乱・悖理悖戻・悖惑悖焉・悖然
[下接語]
凶悖・狂悖・驕悖・狷悖・荒悖・猖悖・貪悖・放悖・暴悖・慢悖・老悖

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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