背理(読み)ハイリ(その他表記)paralogismus; paralogism

デジタル大辞泉 「背理」の意味・読み・例文・類語

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精選版 日本国語大辞典 「背理」の意味・読み・例文・類語

はい‐り【背理・悖理】

  1. 〘 名詞 〙 道理にそむくこと。理にもとること。〔広益熟字典(1874)〕
    1. [初出の実例]「誤て背理の見角を懐き」(出典:偽悪醜日本人(1891)〈三宅雪嶺〉悪)
    2. [その他の文献]〔枚乗‐上書諫呉王〕

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普及版 字通 「背理」の読み・字形・画数・意味

【背理】はいり

理にそむく。漢・枚乗〔書を上(たてまつ)りて呉王を諫む〕義をて理に背き、其の惡を知らざれば、時りて(間もなく)びん。

字通「背」の項目を見る

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「背理」の意味・わかりやすい解説

背理
はいり
paralogismus; paralogism

誤った推論をいう。詭弁とほぼ同意であるが,詭弁のように故意に人を欺くという意図はない。特にカントにおいて,霊魂の実体性,単一性,人格性,観念性などを証明できるとする推論が (先験的) 背理といわれている。

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世界大百科事典(旧版)内の背理の言及

【パラドックス】より

…一般に正しいと思われていることに反することがらをいう。〈背理〉〈逆理〉〈逆説〉などともいわれる。語源的には,ギリシア語のpara(超えた,外れた,反した)とdoxa(考え,通念)の合成に由来する。…

※「背理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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