愚極礼才(読み)ぐきょくれいさい

改訂新版 世界大百科事典 「愚極礼才」の意味・わかりやすい解説

愚極礼才 (ぐきょくれいさい)
生没年:1370-1452(建徳1・応安3-享徳1)

東福寺第149世で,余技として画をよくした禅僧。平川礼浚(へいせんれいしゆん)の法嗣。三河長興寺,京都普門寺,東福寺,南禅寺に住し,晩年東福寺内の曹源院に退居した。書に優れ,寺院扁額などの揮毫が多かったといわれる。画は水墨観音,文殊を好んで描き,そのいくつかが遺存していて,自讃を伴っている。《本朝画史》によると,明兆を慕うとある。代表作に《騎獅文殊図》(1438)がある。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「愚極礼才」の解説

愚極礼才 ぐごく-れいさい

1363-1452 室町時代の僧。
貞治(じょうじ)2=正平(しょうへい)18年生まれ。臨済(りんざい)宗。平川礼浚(へいせん-れいしゅん)の法をつぎ,京都の南禅寺,東福寺の住持となる。五山文学者としても知られる。書画にすぐれ,寺院の扁額(へんがく)を多数のこした。宝徳4年6月6日死去。90歳。山城(京都府)出身。著作に「天満大自在天神宝(じんほう)号記」。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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