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証言拒否権 しょうげんきょひけんZeugnisverweigerungsrecht

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

証言拒否権
しょうげんきょひけん
Zeugnisverweigerungsrecht

刑事訴訟において,証人が一定の事項に関する供述を拒むことのできる権利。証言拒絶権ともいう。証人は,原則として質問に答える義務を負い,これを拒めば制裁の原因となるが (刑事訴訟法 160,161条) ,供述を強制することが相当でない特別の事項については,例外として証言拒否権が認められている。 (1) 証人は自己が刑事訴追を受け,または有罪判決を受けるおそれのある証言を拒むことができる (146条) 。 (2) 証人本人のみならず,近親者など証人と一定の近い関係にある者 (配偶者,3親等内の血族,2親等内の姻族,後見人など) が,刑事訴追を受け,または有罪判決を受けるおそれのある証言も,拒むことができる (147条) 。 (3) 証人が医師,歯科医師,助産師,看護師,弁護士,弁理士,公証人または宗教の職にあったとき,業務上委託を受けたため知った他人の秘密についても,証言を拒否できる (149条) 。しかし,本人が証言を承諾した場合や,証言拒絶が被告人のためのみにする権利の濫用と認められる場合 (被告人が本人である場合を除く) には,証言拒否は認められない (149条但書) 。諸外国では,報道関係者にも証言拒否権を認める例があるが,日本の現行法の解釈としては,判例はこれを認めていない。証言拒否権を行使するか否かは,証人の自由であるが,これを行使せずに供述する以上は真実を述べなければならず,宣誓のうえで虚偽の証言をすれば,偽証罪となる。証言を拒むとき,証人はその理由を示さなければならない (刑事訴訟規則 122条) 。 (→議院証言法 )

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