慈父(読み)ジフ

精選版 日本国語大辞典 「慈父」の意味・読み・例文・類語

じ‐ふ【慈父】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「じぶ」とも ) 子に対して深い愛情をそそぐ父。いつくしみある父親。また、父親を親愛していうことば。仏教では仏をさしていうことがある。
    1. [初出の実例]「誠哉慈父令、誡我於未一レ萌」(出典菅家文草(900頃)二・博士難)
    2. 「既(すでに)是れ三界の慈父(ジブ)我等が本師也」(出典:太平記(14C後)一八)
    3. [その他の文献]〔心地観経‐三〕〔墨子‐親士〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

普及版 字通 「慈父」の読み・字形・画数・意味

【慈父】じふ

やさしい父。晋・李密情事を陳ぶる表〕臣、險(けんきん)を以て夙(つと)に閔凶(びんきよう)にひ、生に背かる。行年四、舅、母の志を奪ふ

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