デジタル大辞泉
「慈」の意味・読み・例文・類語
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
Sponserd by 
じ【慈】
- 〘 名詞 〙 いつくしむこと。また、なさけぶかいこと。
- [初出の実例]「無レ慈詐親是彼怨」(出典:日蓮遺文‐開目抄(1272))
- [その他の文献]〔老子‐六七〕
いつくし‐み【慈】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「いつくしむ(慈)」の連用形の名詞化 ) 慈愛。恵み。恩沢。
- [初出の実例]「いつくしみのこころは、たへにおほきなるくものごとし」(出典:妙一本仮名書き法華経(鎌倉中)八)
うつくしび【慈】
- 〘 名詞 〙 ( 動詞「うつくしぶ(慈)」の連用形の名詞化 ) 慈愛。恩沢。いつくしみ。〔書陵部本名義抄(1081頃)〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
Sponserd by 
普及版 字通
「慈」の読み・字形・画数・意味
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
Sponserd by 
慈
じ
maitrī; maitra
仏教用語。語源的には「友」「親しきもの」を意味する mitraという単語から派生したものであり,真実の友情,純粋の親愛の念を意味している。南方アジアの上座部仏教では,「 (同朋に) 利益と安楽とをもたらそうと望むこと」と注解している。大乗仏教でも,「衆生を愛念することに名づけ,常に安穏と楽事とを求めて,以て衆生に施し利益を与えること」 (『智度論』) と述べている。慈はしばしば「悲」 karuṇāとともに用いられ,慈悲と称される。悲とは,人々から苦しみを除こうとする心情をいう。
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
Sponserd by 
世界大百科事典(旧版)内の慈の言及
【愛】より
…際限なく増大してゆく〈欲望〉というのが,仏教の基本的な,愛の見方である。 梵〈プレーマンpreman〉,巴〈ペーマpema〉:〈愛・愛念・慈〉。〈愛情〉のことで,肯定も否定もされうるが,〈他人・衆人を愛すること〉と〈人々に愛されること〉とは,仏教徒としても大事であるとされた。…
【慈悲】より
…サンスクリットでマイトリーmaitrīあるいはカルナーkaruṇāという。慈と悲と区別していう場合は慈がマイトリー,悲がカルナーに相当する。慈は人びとに楽を与えること,悲は人びとの苦を抜いてあげることをいう。…
※「慈」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
Sponserd by 