戌井市郎(読み)いぬい いちろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「戌井市郎」の解説

戌井市郎 いぬい-いちろう

1916-2010 昭和-平成時代の演出家
大正5年8月5日生まれ。俳優喜多村緑郎(ろくろう)の孫。昭和10年創作座にはいる。12年文学座創立に参加,久保田万太郎,岸田国士(くにお)らの助手をつとめた。戦後創作戯曲の演出を担当,29年「島」「退屈な時間」で注目され,「華岡青洲の妻」などを手がけた。平成18年日本劇団協議会会長。20年読売演劇大賞芸術栄誉賞。孫に小説家・俳優の戌井昭人。平成22年12月15日死去。94歳。京都府出身。京都第二商卒。本名は市郎右衛門。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

百科事典マイペディア 「戌井市郎」の意味・わかりやすい解説

戌井市郎【いぬいいちろう】

演出家。京都市祇園に生まれる。京都府立第二商業学校卒業。1937年,文学座創立に参加。久保田万太郎岸田国士岩田豊雄の演出助手となる。文学座舞台の演出を数多く手がけるが,新派歌舞伎の演出も引き受けた。長く文学座の代表を務めた。主な作品に,森本薫《女の一生》,久保田万太郎《大寺学校》など。

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