手一杯(読み)テイッパイ

デジタル大辞泉 「手一杯」の意味・読み・例文・類語

て‐いっぱい【手一杯】

[名・形動]
それ以上他のことをする余裕のないこと。また、そのさま。「自分のことだけで手一杯だ」
力の限りすること。また、そのさま。
「商イヲ―ニスル」〈和英語林集成
自分の思いどおりにすること。また、そのさま。
「地頭殿を―にせられまする」〈虎寛狂・右近左近
[類語]限界限度極限限り最大限目一杯頭打ち際限きわ上限下限北限ぎりぎりリミット

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精選版 日本国語大辞典 「手一杯」の意味・読み・例文・類語

て‐いっぱい【手一杯】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 )
  2. 力のかぎりすること。思うように十分にすること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「さこは口ききには有り地頭殿は手一ぱいにする」(出典:虎寛本狂言・右近左近(室町末‐近世初))
  3. 余裕のないこと。ぎりぎりであること。また、そのさま。
    1. [初出の実例]「夫一人、その一人に冊(かしづ)くさへが手一杯の大役である」(出典多情多恨(1896)〈尾崎紅葉〉後)

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