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手話と読話 しゅわとどくわ

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家庭医学館の解説

しゅわとどくわ【手話と読話】

◎会話手段は、手話が主流
 難聴(なんちょう)の人や聾唖(ろうあ)の人が用いるコミュニケーション手段には、聴能(ちょうのう)(補聴器(ほちょうき)などを使って残存聴力(ざんぞんちょうりょく)を活用する)、読話(相手の口の動きを見て、話の内容を理解する)、口話(こうわ)(口で話す訓練をする)の3つが従来から行なわれてきました。
 なかでも中心となってきたのは、口話です。
 しかし、難聴の人や聾唖の人が口で話せるように訓練することはむずかしく、いろいろ努力しても正しい発音ができないことが多いのです。
 このため、口話だけにこだわらず、読話や手話などのコミュニケーション手段も取り入れるべきだという考え方が強くなっています。
 とくに注目を浴びているのは手話で、難聴の人や聾唖の人に積極的に手話を教えるだけではなく、手話のできる聴力の正常な人の数も増やして、障害者と健康者のコミュニケーションの裾野(すその)を広げようという機運が強まっています。
◎手話(しゅわ)
 手と腕の動き・形・位置に特定の意味(家とか、道とか)をもたせ、身振り手振りで会話をするのが手話です。
 聾唖の人が用いるコミュニケーション手段で、聾唖者の母国語とも呼ばれています。
 現在の日本の手話語数は3000~4000といわれ、これに、ふつう指話法(しわほう)(指を使って仮名文字を表わす方法で、指文字ともいう)や読話法を加えて会話します。
 微妙な意味や複雑な意味を伝えるには、手指の動きに頼るだけではなく、全身の動きや豊かな表情もたいせつです。
 手話を教えてくれる手話サークルは、全国で300か所を超えるといわれています。
 手話を習得したい人は、こうしたサークルを利用するといいでしょう。
◎読話(どくわ)(読唇(どくしん))
 おもに相手の口の動きを見て話の内容を理解するのが読話で、くちびる(唇)の動きを読むので読唇ともいいます。
 耳の聞こえない人に、読話で意思を伝えるときは、
●相手に口の動きがよく見えるように、光の当たる方向に顔を向ける
●相手から1m前後離れたところに位置を占める
●口の動きを明瞭(めいりょう)にして、ややゆっくり話す
●相手の言語能力に合わせた内容にする
といった点に留意することがたいせつです。
 しかし、日本語には、口の形は同じでも、発音の異なる同口形異音(どうこうけいいおん)(タマゴとタバコなど)があります。
 また、口の動きからだけでは判別のできない音(チ、ジ、リ、ニ、シ、キ)もあります。したがって、読話だけで相手の話を正確に理解するのはむずかしいことが多いものです。
 また、口の動きはあいまいなことが多く、声の大きさ、高さ、抑揚などは、目で見てもわかりません。
 このため、わからない部分を話の文脈の前後から推量しなければならず、聞き手は、心理状態が不安定になり、疲れます。
 耳の不自由な人が読話を完全に習得するには、大変な努力と根気が必要なのです。
 このため、現在では、手話の一方法として利用されるだけで、読話だけを訓練することは少なくなっています。

出典|小学館
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