先進国から発展途上国への技術移転は、一般的知識水準や思考様式に大きな格差がある場合、十分な効果を期待できない。技術援助は、発展途上国が先進国の技術を習得することを通じて「人的資源」を蓄積していく局面にかかわる経済協力の一形態である。具体的には先進国による専門家の派遣、研修生・留学生の受け入れ、発展途上国での訓練施設の建設などが中心となる。これらは主として先進国の政府による開発援助の一つとして実施されている。他方、技術援助については先進国企業の海外直接投資の役割が注目される。これは利潤追求という厳しい事業経営のなかで、先進国の人的資源と発展途上国の人的資源が直接接触するものであって、この接触を通して先進国的労働倫理や経営方式が発展途上国へ移転し、後者の技術知識の習得も容易となるからである。
[村上 敦]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新