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抱石葬 だきいしそう

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

抱石葬
だきいしそう

屈葬の一つで,胸または腹の部分に石を抱かせて葬ったと思われる葬法。大阪府国府遺跡,岡山県津雲貝塚などで発見された。また縄文時代後期の長野県軽井沢町茂沢遺跡でも,人骨は失われていたが棺内の胸と思われる部分に丸石が置かれてあった。死者霊魂をしずめるためのものと考えられる。

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デジタル大辞泉の解説

だきいし‐そう〔‐サウ〕【抱(き)石葬】

先史時代の埋葬の一形式。死者の胸か腹に石塊をのせたもの。死者の悪霊のはたらきを防ぐためとする説がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

抱石葬
だきいしそう

先史時代の埋葬法の一種。先史時代の墓址(ぼし)から遺骸(いがい)を発掘した際に、その姿勢などから推定される葬法の一つで、座ったり、手足をかがめた遺骸の胸部のあたりに、人頭大ほどの石をあたかも抱かせたかのような状態でみいだされるものをいう。これは、死者の霊がよみがえって生者に危害を加えることができないように封じ込めたものとする説が有力である。この葬法と考えられる最古のものは、縄文早期の長野県栃原(とちはら)洞穴出土のもので、後・晩期に属するものは岡山県津雲(つぐも)貝塚に好例がある。しかし、縄文人が意識的に抱石葬を執り行ったか疑問である。[大塚和義]

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