コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

押出し加工 おしだしかこう extrusion

翻訳|extrusion

2件 の用語解説(押出し加工の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

押出し加工
おしだしかこう
extrusion

金属素材を工具内に装入・加圧し,所定の形状に仕上げた工具孔より流出させて成形する加工法をいう。通常は前方押出しといわれる形式がとられるが,後方押出しや後方穿孔などの形式もある。圧縮応力による加工であるため,材料割れが生じにくく,圧延加工に比べて設備費が安い。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

押出し加工
おしだしかこう
extrusion

棒や管などのように断面が一様で長い製品をつくる金属加工法の一種。1797年イギリスブラマJ. Bramahが鉄製のポットの中で鉛を溶かし、これを手押しポンプで吸い上げ、冷却凝固させながら管に押し出したのが始まりといわれている。その後1820年に水圧プレス機が発明されるまで、鉛管の押出し加工は工業的には行われなかった。一般に押出し加工では、まず素材をコンテナに入れ、次にラムでこれに圧力を加え、ダイス穴から素材よりも断面積の小さい製品を流出させる。ダイス穴の形状を変えることによって、管、角棒そのほか任意の断面形状の製品をつくることができる。また、圧延ではつくれないような断面形(ひれ付き放熱管やアルミサッシのような複雑断面形)の製品をつくることもできる。
 押出し加工には大別して二つの方法があり、一つは直接押出し法あるいは前方押出し法とよばれるものであり、素材に加える圧力の方向と製品がダイスから出て行く方向とが同じ場合である。もう一つは、この方向が逆の場合であり、間接押出し法あるいは後方押出し法とよばれる。どちらの場合でも、素材を密閉容器内に閉じ込め、その一部に設けた小穴から材料を流出させるのであるから、加工には非常に大きな圧力が必要であり、大形機械設備が必要となるという欠点がある。しかし反面、材料には引張り力がかからないので、破断することなく、1回の加工で非常に大きな断面積減少を達成することができる。
 素材をそれの再結晶温度以上に加熱して行う方法を熱間押出し、室温で行う方法を冷間押出しという。たとえば、アルミニウムの熱間押出しでは、素材断面積の300分の1の断面積の製品を1回の押出しでつくることができる。冷間押出しでは熱間押出しほど大きな加工度はとれないが、寸法精度の高い製品を能率よく生産することができる利点がある。鉄鋼の冷間押出しは第二次世界大戦直前、ドイツで化成皮膜を用いる潤滑法が開発されて初めて可能となった技術で、戦後は目覚ましく発展普及し、自動車部品その他の生産合理化に多大の貢献をしてきた。なお、冷間押出しにおける加工度は、使用する工具材料の強度上、あまり大きくとることができず、鉄鋼の場合は断面積減少率にして60~80%にとどまる。[高橋裕男]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

押出し加工の関連キーワード鍛造機械治具ローリングミル膨化乾燥工作機械工業摩擦溶接アイ・シイ・エスコードー井澤金属鍛伸作業 (drawing)

今日のキーワード

パラチオン、パラチオンメチル

パラチオンは無色で油状の液体、パラチオンメチルはコハク色の液体。ともに毒性が強く、有機リン系殺虫剤として使用された。50年代以降、稲の害虫被害を防ぐことが確認され、広く導入された。しかし、農民の中毒死...

続きを読む

コトバンク for iPhone