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断面積 だんめんせきcross section

翻訳|cross section

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

断面積
だんめんせき
cross section

量子力学において粒子の衝突 (散乱,反応) が起る確率を表わす量。古典力学では,ある粒子が標的に衝突する確率は標的の幾何学的な断面積に比例するので,量子力学でもこれにならって,衝突の確率は面積の次元をもつ量として定義される。すなわち,1個の粒子a を多数の粒子A から構成されている標的に入射させるとき,標的の単位面積あたりに含まれるA の数を N ,a がA と衝突を起す確率を Nσ として,σ を断面積と呼ぶ。入射粒子が1個でなくビームであるとき,単位時間に入射する粒子数 (入射線強度) を I とすると,単位時間に起る衝突の数は INσ である。核物理学では 10-24cm2バーン (記号b) と呼んで断面積の単位とする。原子核の半径は 10-12cm の程度であるから,1b は原子核の幾何学的な断面積の程度になる。断面積は,衝突のときは衝突断面積,散乱のときは散乱断面積などと呼ぶ。散乱の方向を指定するときは微分断面積という。これに対して,微分断面積をすべて加えた全方向への散乱の断面積を全断面積と呼ぶこともある。また,断面積は入射粒子のエネルギーの関数と考えられるから,このように表わしたときを特に励起関数と呼ぶ。

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デジタル大辞泉の解説

だん‐めんせき【断面積】

立体を平面で切断したときにできる断面の面積。

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大辞林 第三版の解説

だんめんせき【断面積】

物体を一平面で断ち切った時にできる断面の切り口の面積。

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世界大百科事典内の断面積の言及

【核反応】より

…この種の反応は重イオン反応(重イオン衝突)と呼ばれる。 核反応の起こりやすさ,すなわち起こる確率は断面積cross sectionという量で表される。切口1cm2の筒の中に1個の標的核Aがあるとき,1個の粒子aが入射し,衝突する確率がσであれば,σを断面積という。…

【原子炉】より

…これらの反応は量子力学が支配する世界の現象であり,どの反応が起こるかは確率的にしか定められない。原子核反応の起こりやすさを表すには,〈断面積〉という量が使われる。断面積は〈多数の原子核Aからなる物質の薄い層に1個の中性子が入射したときに核反応が起きる確率は,中性子の入射方向に垂直な面に投影された原子核の断面積がこの面内に占める割合に等しい〉という仮定から計算される。…

【散乱断面積】より

…量子力学的粒子の衝突には,衝突の前後で粒子の数や種類の変わる反応と変わらない散乱とがある。これらの量子力学的粒子が衝突を起こす確率を表す量を断面積cross section,または衝突断面積collision cross sectionといい,その衝突が散乱である場合を散乱断面積,反応である場合を反応断面積と呼ぶ。いずれの場合も,1個の入射粒子が多数の散乱体からなる標的物質に入射したとき,標的の単位面積当りの散乱体の数をN,入射粒子が散乱体と衝突を起こす確率をNαとして,αを断面積と定義する。…

※「断面積」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について | 情報

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