押絵(読み)オシエ

  • おしえ ‥ヱ
  • おしえ〔ヱ〕

世界大百科事典 第2版の解説

布細工の一種で,人物や花鳥の形を厚紙でつくり,裂(きれ)を押しつけて張り,その間に綿を入れて高低をつけて仕上げたもの。古く中国から渡来した細工技法で,正倉院の御物のなかにも型的なものが見られる。この細工は江戸時代に入って流行した。羽子板に応用したものを押絵羽子板といい,文化・文政(1804‐30)ころから当時流行の押絵細工をとり入れて人気俳優の似顔などを写したものが登場した。そのほか手箱のふたや壁かけ,絵馬などにも用いられ,江戸時代には家庭婦人の手芸の一つとしておこなわれた。

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
① 屏風などに書画を貼りつけたもの。また、いろいろな形を厚紙で作り、中に綿をつけて高低をつけ、美しい色の布でつつみ、板、厚紙などに張りつけた絵。羽子板、壁掛、小箱のふた等に使う。
※玉塵抄(1563)一八「もと屏風のおし画にあるをみたぞ」
② 型紙にいろいろな絵模様を切り抜き、刷毛で摺(す)り込んで描いた絵。押付絵、押型絵の一種で古くから行なわれた。形絵。摺込絵。

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世界大百科事典内の押絵の言及

【アップリケ】より

…4世紀ごろ,ビザンティンでは服飾や室内装飾などに発展し,中世には高度な技術でヨーロッパに普及した。日本へは20世紀初頭に伝わったが,江戸時代から続いている〈押絵(おしえ)〉〈切付け〉〈切嵌(きりば)め〉なども,同様の手法で,小袖の装飾や細工物,アイヌのアツシなどにみられる。【船戸 道子】。…

※「押絵」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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