重大危機を訴える政権の下、国民が一丸となって行動する政治状況のこと。国策推進に国民の力を使いやすくする狙いがある。批判しにくいムードが生まれ、国全体が危険な方向に走る恐れが指摘される。緊急時の政権に野党が加わり、挙国一致内閣と呼ばれることがある。犬養毅首相が射殺された1932年の五・一五事件後に発足した斎藤実内閣が例に挙がる。大正デモクラシー期から続いた政党政治の命脈はここで絶たれ、以後、日本は軍国主義が支配的となった。
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