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捨(て)訴 ステソ

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デジタル大辞泉の解説

すて‐そ【捨(て)訴】

江戸時代、訴状を評定所奉行所老中など要職者の門前にひそかに置き去ること。また、その訴状。正規の手続きでは受理されない告訴や密告などに行われた。捨て文。捨て訴状。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

捨訴
すてそ

捨文(すてぶみ)ともいう。江戸時代、越訴(おっそ)の一形態。評定(ひょうじょう)所、奉行(ぶぎょう)所などの役所や要職者の屋敷の門前に訴訟状を捨てて置いたり、訴訟状の外見を要職者宛(あて)の書状のように擬装したものを使者が忘れたかのように捨てておき、発見者に相手に届けさせ目的を達した。1721年(享保6)幕府は箱訴(はこそ)を認め、目安箱(めやすばこ)を設けたが、住所・姓名の明記を要件としたため捨訴は消滅しなかった。近世中期以後、張訴(はりそ)とともに農民闘争の一手段として盛んに行われた。幕府はこれを禁止し訴訟状を開封しないで焼却することとしたが、場合によって開封することもあった。[白川部達夫]

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世界大百科事典内の捨(て)訴の言及

【越訴】より

…しかし,村役人が村の利益を代表して越訴することは17世紀の百姓一揆の特徴となり,18世紀にはいると惣百姓が直接に集団で越訴する強訴(ごうそ)が増加する。幕府は,1711年(正徳1)に巡見使への出訴,21年(享保6)に目安箱への箱訴を認めて越訴の特例をつくるとともに,徒党強訴をはじめ駕籠訴(かごそ),駈込訴(かけこみそ),捨訴(すてそ),張訴(はりそ)などの順を踏まない直訴行為を厳禁した。【深谷 克己】。…

【落文】より

…主として江戸時代の脅迫を伴った訴願または密告書。捨文,捨訴ともいう。正規の手続をふまずに評定所や老中の邸内または近辺に置いた訴願書,日ごろ恨みのある家の門前に落とした放火予告書,事件の真犯人を示唆した投書の類をいう。…

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