撮影用語。一般に1メートル以内の写真撮影を接写、クローズアップclose-up、略してアップなどとよぶ。50~20センチメートル程度に近づいて写すようになれば本格的な接写で、ピント合わせや露出調節に独自の撮影技術が要求される。たとえば被写界深度がたいへん浅くなるため、最小絞りかそれに近い小絞りを使う必要があり、またレンズとフィルム面の間隔が長くなるため、撮影倍率に応じて露出を増加しなければならない。草花の接写、昆虫や小動物の生態撮影、学術研究上の小資料の撮影など、接写の技術はかなり広範囲にわたって応用されている。一般のカメラのレンズは、その焦点距離の10倍程度の距離にまで近づいて写せるが、それより近づくには、クローズアップ・レンズとよばれるアタッチメント・レンズ、レンズの繰り出し量を補足する接写リング(中間リング)やベローズ(蛇腹(じゃばら))、超近接の拡大撮影でレンズを逆に取り付けるためのリバースリング、接写のときに見やすい特殊なファインダーなどの専用機材が利用される。また近接性能に重点を置いた設計のマクロレンズもあり、これらを使用することにより、一眼レフカメラの特性を十分に活用することができる。
[小池恒裕]
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