掬い取る(読み)スクイトル

デジタル大辞泉 「掬い取る」の意味・読み・例文・類語

すくい‐と・る〔すくひ‐〕【×掬い取る】

[動ラ五(四)]
すくって取る。手のひらさじなどで、表面に近い部分を取る。「あくを―・る」
雑多なものの中から選び取る。注意深くより分ける。「日常の小さな幸福を―・り描いた小説」「弱者の声を丁寧に―・る」
[類語]掬うくむさらうしゃくうしゃくる掬い上げる・掬い出す・掻い出す汲み取る汲み上げる汲み出す汲み干す汲み入れる汲み込む

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「掬い取る」の意味・読み・例文・類語

すくい‐と・るすくひ‥【掬取】

  1. 〘 他動詞 ラ行五(四) 〙
  2. すくい上げて取る。しゃくりとる。〔十巻本和名抄(934頃)〕
    1. [初出の実例]「次ぎに、其の汁の上に浮びたる泡をばすくひ取りてあく桶に入れ」(出典:幼学読本(1887)〈西邨貞〉七)
  3. 米相場利益を得る。すくいこむ。
    1. [初出の実例]「七条の相場戻りも手が合うて、救(スク)ひ取(ト)ったる六条の、御堂下向の禅門」(出典:浄瑠璃・太平記忠臣講釈(1766)六)

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