米相場(読み)こめそうば

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

米相場
こめそうば

米の取引所において,需給関係や思惑などによって決定される米の先物価格。日本で米が一つの商品として市場で売買されるようになったのは,ほぼ 17世紀頃からと推測される。そもそもは封建諸侯や江戸幕府によって徴収された年貢米の出納を,大坂や江戸の商人が封建諸侯や幕府,旗本,御家人に代わって行なったことに始まる。近代以降も米は経済的,社会的な重要性を失わず,1918年には米相場の高騰が社会的混乱(→米騒動)を招いた。1921年に米穀法,1933年に米穀統制法が制定されて米は政府の統制下に置かれ,1939年に米穀配給統制法が施行されたことにより,米の市場は成立しなくなった(→米穀統制)。その後,1995年の食糧管理法の廃止や,2004年の主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律の改正などで米取引に際し適正な価格形成がなされるようになったほか,米の価格が下がっても農家に直接交付金を支払う戸別所得補償制度が導入されたことで米先物の上場が検討され,2011年に東京穀物商品取引所と関西商品取引所で米の先物取引が 72年ぶりに復活した。

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精選版 日本国語大辞典の解説

こめ‐そうば ‥サウば【米相場】

〘名〙
① 米穀を取引する市場。また、そこで取引される米の価格。
② 米の標準値段。近世の大坂堂島においては、正米相場は言合相場が基準となった。
※禁令考‐前集・第六・巻五七・享保一八年(1733)五月「買置米仕間敷旨町触 覚 一此間米相場上り候に付、此以後段々高直に可成」
③ 取引所で行なわれる空米(くうまい)相場。江戸、享保年間(一七一六‐三六)から正米によらない見込み取引が行なわれ、投機的なものとなった。
※禁令考‐前集・第六・巻五七・享保一〇年(1725)一一月「今度於大坂米相場相立候場所差免候、右場所へ仲買共、寄合売買可仕候、此外脇寄集、相場相立候儀、堅く無用可仕候」
※随筆・浪花の風(1856)「他国には無くて浪花のみにありて、金銀融通となり繁昌せるものは、堂島の米相場なり」

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