換歯(読み)カンシ

デジタル大辞泉 「換歯」の意味・読み・例文・類語

かん‐し〔クワン‐〕【換歯】

脊椎動物において歯が生え換わる現象多く哺乳類では一度だけ乳歯から永久歯に抜け換わるが、ネズミ類では歯が一生涯伸びつづけるため換歯はしない。哺乳類以外では、摩耗すれば何回でも新しい歯に換わる。

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精選版 日本国語大辞典 「換歯」の意味・読み・例文・類語

かん‐し クヮン‥【換歯】

〘名〙 歯が抜けかわること。脊椎動物にみられる歯の更新現象。哺乳類ではふつう一生に一回かわる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「換歯」の意味・わかりやすい解説

換歯
かんし

脊椎(せきつい)動物の歯が生え換わること。ヒトでは生後9か月ぐらいから乳歯が生え始め、3歳ぐらいまでに生えそろう。やがておよそ6歳になると、ほぼ生えた順に乳歯が抜け落ち始め、かわりに永久歯が後を埋めてゆく。このように一生のうちに1回歯が生え換わるものを一換歯性あるいは二生歯性といい、ほとんどの哺乳(ほにゅう)類がこれにあたる。他方、爬虫(はちゅう)類以下の動物では、歯の数も多く、消耗に伴って何度でも生え換わる多換歯性である。換歯がおこる機構はかならずしも明らかではないが、顎骨(がくこつ)の発達(容量と知能両面における脳の成長を反映している)に見合った歯をつくるためにおこると考えられている。

[和田 勝]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「換歯」の意味・わかりやすい解説

換歯
かんし
replacement of teeth

脊椎動物にみられる歯の生え替わり現象。哺乳類は一換歯性で,通常1回更新し,最初の歯を乳歯,それに代って生じる歯を永久歯という。哺乳類でも一部のもの (クジラ単孔類など) は不換歯性である。一方哺乳類以外は多換歯性で,消耗に伴って何度でも更新する。

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