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乳歯 にゅうし deciduous teeth

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

乳歯
にゅうし
deciduous teeth

ヒトでは歯が2回萌出するが,最初に生えるほうを乳歯という。上下顎の左右にそれぞれ5本ずつ,計 20本ある。前から乳中切歯,乳側切歯,乳犬歯,第1乳臼歯,第2乳臼歯の順に並ぶ。萌出時期は,乳中切歯が生後6~8ヵ月,乳側切歯8~12ヵ月,第1乳臼歯 12~18ヵ月,乳犬歯 15~20ヵ月,第2乳臼歯 20~30ヵ月。

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デジタル大辞泉の解説

にゅう‐し【乳歯】

哺乳類でふつう1回換歯するうちの、最初の歯。人間では生後6か月ごろから生えはじめ、10歳前後に永久歯と抜け替わる。ふつう、20本。脱落歯。

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百科事典マイペディアの解説

乳歯【にゅうし】

哺乳(ほにゅう)類では,単孔類やクジラなどを除き,2回歯が発生するが,先にはえるものを乳歯という。ヒトでは上下左右計20本。第1・第2乳切歯,乳犬歯,第1・第2乳臼歯に分類。

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栄養・生化学辞典の解説

乳歯

 乳児期後半から3歳頃までに生える20本の歯.6歳頃永久歯に生え変わる.

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世界大百科事典 第2版の解説

にゅうし【乳歯 deciduous teeth】

ヒトを含め多くの哺乳類にみられるように一生のうち歯が2回はえるのを二生歯性といい,最初にはえる歯を乳歯という。乳歯は母乳で育つ時期にはえることから,その名が付けられた。ヒトでは生後6ヵ月ごろ最初の歯がはえる。この歯は,やがてその代生歯と交代するので,脱落歯とも呼ばれる。ヒトの乳歯の歯式は,i2/2c1/1m2/2=20あるいはで表される。これは片側の上下顎に切歯(i)が各2本,犬歯(c)が各1本,臼歯(m)が各2本あり,合計で20本からなることを示している。

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大辞林 第三版の解説

にゅうし【乳歯】

哺乳類で最初に生える一そろいの歯。ヒトでは生後六か月頃から生え始め、二、三歳で完成、上下合計二〇本ある。六歳頃から徐々に永久歯と交代する。脱落歯。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

乳歯
にゅうし

ヒトでは、2回歯が発生する。初めに生えるものを乳歯といい、脱落歯ともよばれる。乳歯は上下顎(がく)に10歯ずつ、合計20歯あり、上下顎とも、前から乳中切歯、乳側切歯、乳犬歯、第一乳臼歯(にゅうきゅうし)、第二乳臼歯の順に配列している。乳歯は生後6~8か月ごろより生え始めて、2年ないし3年で生えそろうが、その萌出(ほうしゅつ)の順に6~12歳の間に相次いで抜け落ち、後継永久歯と交換する。乳歯の萌出順序および時期はかなり個体差があるが、一般的には、乳中切歯8~10か月、乳側切歯11~13か月、第一乳臼歯16~17か月、乳犬歯16~18か月、第二乳臼歯25~27か月であり、乳犬歯を除き、前方の歯から後方の歯へと順次萌出する。また、同名歯間では下顎歯が上顎歯に先行する。乳歯には次のような共通する特徴がある。
(1)乳歯は、原則的にはそれぞれの後継永久歯とよく似ているが、大きさは小さく、原始的な形態を備えている。
(2)年齢に伴う歯根の吸収によって乳歯は脱落する。これは乳歯と永久歯の交換のためであると同時に、個体の成長(とくにあごの大きさや歯の機能の成長)とともに、より大きく、より強靭(きょうじん)な歯を備える必要に迫られるためと思われる。歯の交換は、まず生後約6年で乳歯列後方に第一大臼歯が萌出し、このあと、前のほうの乳歯から次々と交換していく。
(3)乳歯は、う蝕(しょく)(むし歯)にかかりやすく、その進行も速い。小児は口腔(こうくう)清掃や自浄作用が十分に行えないうえ、糖質の食品を好み、しかも粘着性の高いものを頻繁に摂取する傾向がある。さらに、乳歯は、永久歯に比べて無機質の結晶が小さく、化学薬剤に反応しやすい、有機質の含有量が多く、耐酸性が劣るなどの歯質であるため、う蝕にかかりやすいわけである。
(4)乳歯では、う蝕の進行による痛みは比較的少なく、気づかないうちに歯髄(しずい)全体、または根尖(こんせん)周囲組織にまで炎症が広がってしまう。
 乳歯は、永久歯萌出までの間は、そしゃく器官として小児の発育のために重要な役割をもっている。したがって、このそしゃく機能が障害されると、顎顔面の発育に悪影響を及ぼすこととなる。また、乳歯は永久歯の正しい萌出のための前駆的な存在としてたいせつである。乳歯のう蝕や早期喪失は、永久歯の萌出位置の異常を招き、歯列不正の基となる。さらには、乳歯のう蝕に継発する根尖病巣が、永久歯の形成障害をきたすこともある。このほか、乳歯は発音の構成や精神発達のうえにも大きな役割を果たしている。[矢正之]

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世界大百科事典内の乳歯の言及

【永久歯】より

乳歯に対して,これと交代して生涯にわたって機能を営む歯をいう。永久歯には,代生歯successional teethとも呼ばれるこれらの歯のほかに,その後方にはえる大臼歯も含める。…

【歯】より

…それは有胎盤類ではいくつかの要素から成り立っている。第1は,魚類から爬虫類まで続いてきた多生歯性が変わったこと,つまり,各歯の代生は一度だけで,乳歯とその代生歯である永久歯という2世代だけか,または代生が一度も起こらず,1世代だけの歯が生ずるようになったことである。2世代だけはえることを〈二生歯性〉,1世代だけはえることを〈一生歯性〉といい,それぞれの歯がどちらによるかは動物の種と歯の種類によって厳密に決まっている。…

【抜歯】より


[抜歯の適応症]
 抜歯するには,歯やその周囲組織に病変がある場合,あるいは歯は健全であるが抜歯せざるをえない理由のある場合があり,これらを抜歯の適応症という。乳歯抜去の適応症には,次のような場合がある。すなわち,(1)歯根が吸収されて歯が動揺し十分咀嚼(そしやく)ができない場合,(2)乳歯がいつまでも残っているために後継の永久歯が萌出できない場合,(3)永久歯の萌出により乳歯根が圧排されて歯肉粘膜に褥瘡(じよくそう)(一種の炎症性硬結)をつくる場合,などである。…

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