換気扇(読み)かんきせん

精選版 日本国語大辞典 「換気扇」の意味・読み・例文・類語

かんき‐せん クヮンキ‥【換気扇】

〘名〙 室内などの空気の入れ換えを行なうのに用いる、プロペラ状の回転部を備えた電気器具
他人の顔(1964)〈安部公房〉白いノート「古ぼけた換気扇が騒がしい音をたてていた」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「換気扇」の意味・読み・例文・類語

かんき‐せん〔クワンキ‐〕【換気扇】

家屋の壁や窓などに取り付け、モーターで羽根を回転させて室内の空気を排出する電気器具。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「換気扇」の意味・わかりやすい解説

換気扇
かんきせん

家屋の壁、窓、天井などに取り付け、モーターに直結した羽根を回転させて室内の空気を戸外に排出させる電気器具。排気と同時に、室内の脱臭防塵(ぼうじん)、防湿、温度調節の働きもする。用いられる場所や用途に適合するように種々の品種があり、台所・居間・事務室などに用いられる一般用、ガラス窓取付け用、調理場などのレンジ専用フード付き、浴室などの耐湿型、便所暗室などの脱臭扇、工場・倉庫などの産業用や、有圧換気扇などがある。雨、風を防ぐためのシャッターも、モーターと連動して開く全自動式、シャッターが開くと連動してモーターが回転する連動式、羽根の風圧でシャッターが開く自動式、固定シャッター式などがある。取付けには、換気口と換気扇の関連位置、戸外の風向きとその強さなどを考慮する必要がある。

 なお換気扇には、排気ばかりでなく、戸外の新鮮な空気を取り入れる吸気扇や、室内の空気と戸外の空気の間で熱交換を行い、戸外の新鮮な空気をできるだけ室温に近づけて取り入れ、換気のために失う熱エネルギーをできるだけ少なくした空調換気扇とよばれるものもある。

 また、寝室や居間の窓に取り付けて送風を行い、室内外温度差を利用して涼感を得る機能をもつウィンドファンや、室内の空気を循環させる機能をもつエアサーキュレーターという機種などもある。

[橋本芳樹]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「換気扇」の意味・わかりやすい解説

換気扇 (かんきせん)

扇風機から分化したもので,台所換気のほか,排熱・除湿・除臭などの目的で使用される電気器具。工場などでは古くから使用されていたが,一般家庭用としては,1955年日本住宅公団の住宅のDK(ダイニングキッチン)を強制換気するため取り付けられたのが最初。66年ころから急速に普及し,住宅内の気密化が進むと,各部屋に取り付けられるようになった。プロペラファンのほかターボファンや,シロッコファンが使用されている。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

家とインテリアの用語がわかる辞典 「換気扇」の解説

かんきせん【換気扇】

室内の空気の排出、室外の新鮮な空気の取り入れなどを行う電動送風機。気密性の高い現代住宅では、換気以外に、排熱・除臭・除湿などの目的にも用いる。モーターに直結した羽根を回転させるものが一般的。

出典 講談社家とインテリアの用語がわかる辞典について 情報

リフォーム用語集 「換気扇」の解説

換気扇

建築物の内外の空気を取り入れたり排出したりする扇風機状の設備。空気を入れ替えるだけでなく、カビや結露を防ぐ効果もある。

出典 リフォーム ホームプロリフォーム用語集について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「換気扇」の意味・わかりやすい解説

換気扇
かんきせん

換気設備」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android