出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…現実の経済はつねに外部から攪乱を受け,また労働の移動には時間がかかるため,均衡状態においても雇主と労働者の計画する需要と供給が必ずしも実現されない。このような均衡状態において生ずる失業は摩擦的失業と呼ばれ,非自発的失業とはみなされない。労働需要と供給が実質賃金率の関数になり,図に示されるようにそれぞれ右下がりと右上がりの曲線で表されるならば,労働市場の均衡は交点Eで示される。…
…第1は,提供される雇用条件では働きたくないから働いていない状態で,それを自発的失業とよぶ。第2は,たえず変化する状況のもとでは求人と求職がうまく出会わず,そのためにおこる失業で,摩擦的失業とよばれる。第3は,提供される条件で働きたいが求人が限られているために生じる失業で,非自発的失業とよばれる。…
…これはケインズのいう〈非自発的失業〉とほぼ一致するもので,景気の下降局面において,総需要,すなわち個人消費,投資需要,輸出などが減退するために生産が下落し,労働の超過供給(失業)が発生するのである。 もう一つは,摩擦的失業,構造的失業と呼ばれるタイプである。これは総需要の不足によって起こるのではなく,〈労働市場の不完全性〉が主たる原因となって起こる失業である。…
※「摩擦的失業」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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