新羅使(読み)しらぎし

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

新羅 (しらぎ) からの使者のことで,8,9世紀には 20回を数え,日本からの遣新羅使は 17回に及んだ。その数は遣唐使の回数をはるかに超え,大陸の文物の主な輸入ルートであった。8世紀には7世紀以来の新羅朝貢を継続しようとする朝廷と対等を求める新羅との政治対立が続いたが,商業上の利益を重視する新羅の柔軟策で両国貿易は発展した。新羅のもたらした物産は,人参・松の実,蜂蜜や食器,絨緞 (じゅうたん) などの新羅製品に加え,中国・西域・南海産などの香料顔料染料や薬品類などに及んだ。しかし両国関係は9世紀になると急速に冷却化した。

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世界大百科事典内の新羅使の言及

【遣新羅使】より

…600‐663年の間日本と親密な関係を続けた百済が唐・新羅によって滅ぼされ,いわゆる百済の役(白村江の戦)がおきて日本と新羅の外交は一時中断したが,668年(天智7)復交すると頻繁な使節の往来があった。この時期,30年間日本と唐の関係は空白状態にあったので,唐留学生・僧が新羅を経由したほか,新羅留学生・僧も少なくなく,律令制確立期の日本の政治・制度・文化に与えた遣新羅使と新羅使の影響は無視できない。(3)第3期(703‐882) 703年(大宝3)以後使節による比較的安定した交流が続いたが,720年代両国の関係に亀裂を生じた。…

※「新羅使」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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