日本大百科全書(ニッポニカ) 「日本鳥類保護連盟」の意味・わかりやすい解説
日本鳥類保護連盟
にほんちょうるいほごれんめい
Japanese Association for Preservation of Birds
野生の鳥や獣に関する科学的知識、野鳥保護の精神の普及を図り、自然環境の保全や、国民の社会、文化、教育面の向上、さらに農林業への手助けなどを目的として活動する公益法人。略称JAPB。通称を鳥類保護連盟という。1947年(昭和22)に発足し、1957年に財団法人となった。そもそもは1947年に第1回のバードデーを実施するにつき、文部省(現、文部科学省)などの官庁や日本鳥学会などの鳥類関係団体その他の合議により、実行団体としての鳥類保護の連盟を結成したことから出発している。
その後、鳥類保護の法律を制定するための運動、空気銃の未成年者の使用禁止やかすみ網による小鳥の捕獲に反対する運動、干潟を埋立てから守っていく運動などを行ってきた。現在は、愛鳥週間(1950年にバードデーから改称)に関連して、この週間にちなんだ行事の実行や「野鳥保護のつどい」を実施したり、鳥獣保護に尽くした功労者の表彰、全国の学校や団体・個人に呼びかけての鳥獣保護実績発表大会の開催、愛鳥ポスター・愛鳥作文などの募集を行っているほか、通常から鳥や環境についての調査、政府や公共団体などへの意見具申、保護を訴える講演会や展示会の開催、保護についての公正な世論を樹立するための広報活動などを行っている。
[柳澤紀夫]