日野神社(読み)ひのじんじや

日本歴史地名大系 「日野神社」の解説

日野神社
ひのじんじや

[現在地名]岩美町大谷

大谷おおたにの集落北側の砂丘地に鎮座祭神は誉田別神・経津主神。旧村社。江戸時代には大谷村支村日比屋ひびやにあり日比屋八幡・日野八幡宮などと称された(因幡民談記・因幡志)。創建年代は未詳だが、「延喜式」神名帳に載る巨濃この郡九座のうち「日野ヒノノ神社」に比定される。牧谷まきだにに「和名抄」に載る巨濃郡日野郷の遺称地と考えられる日野宮ひのみや日野谷口ひのだにぐち日野谷奥ひのだにおくの地名が残り、日野宮を式内社所在地に比定する説がある(岩美町誌)。「因幡志」によれば洪水のため社殿が海へ流され日比屋に漂着したため同地に奉斎したといい、牧谷村では三月一五日を日野谷休みと称し仕事を休む習わしであったという(因幡志)


日野神社
ひのじんじや

[現在地名]西宮市日野町

武庫むこ川に架かる上武庫橋の北西方に鎮座。祭神天照大神。旧村社。南北朝時代にこの地に台頭した土豪瓦林氏が氏神として祀ったと伝え、同氏の没落とともにしだいに瓦林かわらばやし村・上瓦林村・下瓦林村の氏神となったという。境内は瓦林氏の拠城瓦林城跡といわれ、越水こしみず城主瓦林政頼の墓と伝える五輪塔があるが、城跡として確認できていない。

寛永元年(一六二四)の棟札に日野大明神・天照皇太神とあり、本願人として瓦林忠左衛門の名がみえ、御代みよ(瓦林村)・上瓦林村・下瓦林村の庄屋が名を連ねる。承応二年(一六五三)の文書には瓦林庄八ヵ郷(上・御代・御代新田・松戸・蓮華寺・上新家・中新家・下新家)の氏神とされ、瓦林三ヵ村の村人一二一人が本願人あるいは寄進者として名を連ねている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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