時計・土圭(読み)とけい

大辞林 第三版の解説

とけい【時計・土圭】

時間を計ったり、時刻を示したりする機械。錘おもり・ぜんまい・電気などの力で運動させて、振り子または天府の振動の等時性を利用して、歯車で指針を等時的に進ませる装置。これを機械時計といい、これ以前には日時計・水時計・砂時計・火時計などがあった。現在では水晶発振や分子振動の等時性を利用したきわめて精度の高いものが開発、実用化されている。形式・用途によって懐中時計・腕時計・置き時計・掛け時計・ストップウォッチ・クロノメーターなどの種類があり、時刻の表示方式によりアナログ式とデジタル式のものに大別される。液晶デジタル表示により、機械的な部品を全く必要としないものが普及している。 〔「時計」は、中国周代に用いられた緯度測定器「土圭」の当て字という〕

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精選版 日本国語大辞典の解説

と‐けい【時計・土圭】

〘名〙
① 時間をはかり、また、時刻を示す機械。西洋では、太陽の動きによって時間を測定する日時計から始まり、水時計、砂時計、火時計などを経て、現在の機械時計になった。日本では、古くはもっぱら漏刻(ろうこく)(=水時計)が使用されていたが、一六世紀後半、西洋から機械時計がはいるに及んで、日本の時刻制度に基づく和時計が作られた。従来の普通の時計は、引き上げた分銅、巻いたぜんまい、電気などの力により歯車が動き、時刻を示した文字盤の上を針が回転する仕掛けになっているが、現在は水晶時計(クオーツ時計)が主流で、ほかに音叉時計・原子時計などもある。形式・用途によって、柱時計・懐中時計・腕時計・置時計・ストップウォッチ・クロノメーターなどの種類があり、表示方式によりアナログ式とデジタル式に大別される。時辰儀。自鳴鐘。
※蔭凉軒日録‐延徳三年(1491)正月二五日「俊秀公置斗景晷。及申刻則先鳴鐘集大衆
② (土圭) 土地の方向・寒暑・風雨の多少あるいは時間などを、その日影によって測定する器具。
※菅家文草(900頃)七・清風戒寒賦「土圭景急、四騶之驟无前」 〔周礼‐地官・大司徒〕
[語誌](1)表記は本来「土圭」であり、日時計のことであった。一四世紀にヨーロッパで機械時計が製作され、キリスト教宣教師によって中国、日本にもたらされた。日本では天文二〇年(一五五一)にフランシスコ=ザビエルが大内義隆に献上したのが最初だと言われている。
(2)中国では、時打ち時計である機械時計には「土圭」ではなく、「自鳴鐘」が使用された。日本でも江戸時代には和語の「ときはかり」〔日葡辞書〕の漢字表記と思われる「時計」が広く用いられていた。しかし幕末・明治初期の漢語重視の時代には「時計」が字音的表記でないところから、「時器」「時辰儀」「時辰表」が一時的に使用された。ただしこれらの表記が使用される場合でも、振り仮名はあくまでも「とけい」であった。

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