日本歴史地名大系 「普天間宮」の解説 普天間宮ふてんまぐう 沖縄県:沖縄島中部宜野湾市普天間村普天間宮[現在地名]宜野湾市普天間一丁目国道三三〇号と主要地方道宜野湾(ぎのわん)―北中城(きたなかぐすく)線の交わる普天間交差点の北側にある。琉球八社の一つ。祭神は本宮に伊弉冉尊、相殿左に速玉男尊、右に事解男尊を祀る(八社縁起由来)。「琉球国由来記」には普天満山三所大権現とあり、熊野三所権現を祀る。本地は弥陀・薬師・正観音。創建年代は不明(琉球神道記)。金武(きん)宮(現金武町)と同じく権現は鍾乳洞内に祀られていたという。「琉球国由来記」に収められた縁起には、洞窟はもともと近くの住民の農具置場であったが、いつの頃か焼物の観音像一体(「八社縁起由来」は異なる石像三体とする)が洞中の石壇に安置され、近隣の人たちにより信仰されているとの俗説がある。「琉球国由来記」にみえる由緒によれば、中城(なかぐしく)間切安谷屋(あだんな)村(現北中城村)の夫婦が不作続きで税を納めかね、妻が身売りをして税を納めた。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by