木幡神社(読み)きばたじんじや

日本歴史地名大系 「木幡神社」の解説

木幡神社
きばたじんじや

[現在地名]矢板市木幡

うち川左岸の孤立した丘陵の麓にある。旧郷社。祭神は正哉吾勝勝速日天忍穂耳尊で、事代主命・田心姫命・大己貴命の日光三社神を配祀する。社伝では延暦年間(七八二―八〇六)坂上田村麻呂が東征の折、この地(峯村)で山城国許波多こはた神社(現京都府宇治市)戦勝を祈願し、凱旋後この地に同社を勧請、これによりみね村を木幡と改めたという。その後も藤原秀郷や源頼義・義家・頼朝などの武士による崇敬が厚かったと伝える。源義家が陣したという当社東方の玉取たまとりに、八幡太郎旗掛けの松の伝説がある。建久四年(一一九三)源頼朝が那須野の巻狩をした時、愛犬が狂犬になり当社に祈願したところ平癒したという伝承があり、現在でも病犬除けの守符を出し、犬の神として信仰されている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「木幡神社」の解説

木幡神社

栃木県矢板市にある神社。“木幡”は「きばた」と読む。旧郷社。祭神は天忍穂耳命(あめのおしほみみのみこと)など。楼門本殿は国の重要文化財指定

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