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東アジア共同体 ひがしあじあきょうどうたいEast Asian Community

知恵蔵の解説

東アジア共同体

欧州のような政治経済統合東アジアでも適用しようという共同体構想。2005年12月、クアラルンプールでの東アジアサミットでもこれを目指すことが確認された。しかし、枠組みASEAN+3(日中韓)とする中国とインド、オーストラリアを加えたい日本とで意見は分かれ、実際の構築は先送りされた。もともと宗教、民族、体制などで多様性が欧州より著しいこの地域だが、ASEANが経済を中心とした地域協力を進めた。1990年代後半のアジア通貨危機以降この動きが加速され、金融協力の推進など多国間の枠組みに中国も含め積極的となってきた。サッカーなどのスポーツ交流や文化的な交流、インターネットなどの通信網の拡大も顕著となった。一方で、統合が困難に逢着(ほうちゃく)する中、歴史認識問題や高まるナショナリズムへの不安も存在する。05年インドなどがオブザーバー参加した中ロ、中央アジアの上海協力機構や、6者協議といった東アジアの安全保障組織との関連はまだ不明確であるし、米国もこの構想に批判的であるといった政治的懸念もある。特に経済面ではこの機構がFTA・EPAなど、東アジアで有力な2国間ベースの動きとどう結び付くかが課題であろう。

(高橋進 東京大学大学院法学政治学研究科教授 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について | 情報

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

東アジア共同体

日中韓・東南アジア諸国連合(ASEAN+3)の枠組みによる共同体を創設する構想。鳩山首相は今年8月、月刊誌への寄稿で、「『友愛』が導く国家目標」として「東アジア共同体の創造」を提唱、「アジア共通通貨」の実現などを掲げた。

(2009-09-23 朝日新聞 朝刊 2総合)

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デジタル大辞泉の解説

ひがしアジア‐きょうどうたい【東アジア共同体】

ASEAN(アセアン)加盟国に日本・中国・韓国を加えて新しい地域共同体を作り、貿易・投資・安全保障など各分野での連携を強化しようという構想。1990年、マレーシアのマハティール首相の提唱に始まる。EAC(East Asian Community)。

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百科事典マイペディアの解説

東アジア共同体【ひがしアジアきょうどうたい】

ASEAN(東南アジア諸国連合,10ヵ国)+3(中国,日本,韓国)を中心に経済・安全保障など幅広い分野で地域協力をすすめ,地域統合をめざす構想。1997年以降のアジア通貨危機の経験やヨーロッパ統合の進展などが背景にある。
→関連項目日本

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