職人歌合(読み)しょくにんうたあわせ

大辞林 第三版の解説

しょくにんうたあわせ【職人歌合】

歌合の一。さまざまな職人の立場でよんだ歌を歌合形式にしたもの。

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百科事典マイペディアの解説

職人歌合【しょくにんうたあわせ】

さまざまな職能民が左方・右方に分かれて和歌を詠むという形をとる仮託の歌合で,絵を伴う。中世のものに,13世紀から15世紀にかけて成立した《東北院歌合》5番本,同12番本をはじめ,《鶴岡放生会歌合》《三十二番歌合》《七十一番歌合》の4種5作品がある。どのような職を〈職人〉と定義しているか,歌の内容や番(つが)いの組合せによってその社会階層が推定できるなど,その図像表現とともに,中世の社会史の重要な史料。国学者によって江戸時代に復活,また趣向が〈職人尽絵〉に引き継がれるなど,近世以降も多くの後継の作品が作られた。
→関連項目千秋万歳道々の者

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世界大百科事典 第2版の解説

しょくにんうたあわせ【職人歌合】

中世につくられ流行をみた歌合の一種で,〈職人歌合絵草子〉,〈職人歌合絵〉とも呼ばれた。もとのかたちは絵巻。おりから台頭しつつあった職人に仮託した歌合を,佐竹家本,上畳(あげたたみ)本の《三十六歌仙絵巻》の似絵(にせえ)の描法・構図をかりて構成してある。成立順に,(1)《東北院職人歌合》,(2)《鶴岡放生会(つるがおかほうじようえ)職人歌合》,(3)《三十二番職人歌合》,(4)《七十一番職人歌合》の4種がある((1)(2)(3)は複製がある)。

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精選版 日本国語大辞典の解説

しょくにん‐うたあわせ ‥うたあはせ【職人歌合】

〘名〙 歌合せの一種。鍛冶・番匠・檜物師(ひものし)・鏡みがき・針みがきなど種々の職人の立場でよんだ狂歌ふうの和歌を歌合せの形式にして、その優劣を論じたもの。職人の風俗、生活を描いた絵を伴う。「七十一番職人歌合」が有名。

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