東食(読み)とうしょく

百科事典マイペディア 「東食」の意味・わかりやすい解説

東食[株]【とうしょく】

1946年三井物産食糧部の幹部と有力海苔問屋が共同で設立大麦乳製品でトップクラスを誇るなど,穀物・農水産物の輸入を中心とした中堅商社として知られた。1969年にミニスーパー事業に,1970年に外食事業にそれぞれ参入するなど,新規事業分野に積極進出した。しかし,1986年に設立した金融子会社,東食ファイナンスの財テク失敗により多額の損失を抱えたうえ,金融機関の貸し渋りが響き,1997年12月会社更生法の適用を東京地方裁判所に申請,事実上倒産した。1998年,米国の食品メジャー・カーギルが出資し再建が始まり,2004年,会社更生手続き終結。2007年カーギルジャパンを吸収合併し,商号をカーギルジャパンに変更した。本社東京。2011年資本金28億円。2011年5月期売上高1735億円。
→関連項目カーギル[会社]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「東食」の意味・わかりやすい解説

東食
とうしょく

食品専門商社。 1946年東京食品として設立。 47年に旧三井物産の解体によって,その食糧部社員が参加。 61年現社名に改称。農水産物 (乳製品含む) ,穀物,油脂が主力取扱品。外食産業にも進出した。 1997年関連子会社の資金運用の失敗に加え,金融不況などから地方銀行の貸渋り資金操りが困難になり,会社更生法の適用を申請し,事実上倒産した。東証1部上場の大手商社では戦後初の倒産となった。

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