日本歴史地名大系 「松月院」の解説 松月院しようげついん 東京都:板橋区下赤塚村松月院[現在地名]板橋区赤塚八丁目万吉山宝ホウ持(じ)寺と号し、曹洞宗、本尊は釈迦如来。前身は大堂(赤塚大堂)を中心とする密教系寺院の子院宝持寺。寺伝では、上野双林(そうりん)寺(現群馬県藤岡市)第三世雲英慧応が開山となり、宝持寺を曹洞宗に改めたという。開基は千葉自秀と伝える。おそらく自秀は、中世後期に兄実胤が隠居したのち当主となった弟の自胤のことであろう。開創年は不明だが、雲英慧応の行状から明応三年(一四九四)から文亀二年(一五〇二)の間と推定される。 松月院しようげついん 山口県:宇部市宇部村松月院[現在地名]宇部市大字上宇部 山門上宇部(かみうべ)の台地上にある。浄土宗で竹林山と号し、本尊は阿弥陀如来。「注進案」によれば、寛喜三年(一二三一)頃までは真言宗の五台山文珠院源空(げんくう)寺と称したが、その後断絶、万治二年(一六五九)に再興、竹林山松月庵となったという。また伝承によれば、この地に江戸時代初期、給領主福原氏の菩提寺で安芸国福原(ふくはら)村(現広島県高田郡吉田町)に建てられた楞厳(りようごん)寺が一時期移転してきたが、のち萩に移転して徳隣(とくりん)寺となった。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by