改訂新版 世界大百科事典 「枚乗」の意味・わかりやすい解説
枚乗 (ばいじょう)
Méi Chéng
生没年:?-前140
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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中国、漢の文人。字(あざな)は叔(しゅく)。淮陰(わいいん)(江蘇(こうそ)省)の人。初め呉(ご)王濞(ひ)に仕えて郎中(ろうちゅう)となったが、呉王の謀反の計画を知り、諫(いさ)めたが聞かれず、梁(りょう)に行き孝王に仕えた。呉楚(そ)七国の乱ののち、景帝に召されて弘農尉(こうのうい)となったが、病を理由に辞してふたたび梁に行き、孝王のサロンに集まる鄒陽(すうよう)、司馬相如(しばしょうじょ)らと交わった。晩年、武帝に召され都に赴く途中で没した。美文の名手で、孝王の太子を啓発するためにつくられた「七発(しちはつ)」はのちに「七」とよばれる賦(ふ)の新形式をつくったもので、同時代および後世の辞賦に大きな影響を与えた。
[根岸政子]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…中国,前漢の文人。〈まいじょう〉とも読む。字は叔。淮陰(わいいん)(江蘇省)の人。景帝のとき,呉王濞(ひ)に仕えたが,王に反乱の志のあることを知って呉を去り,梁の孝王のもとに走った。前漢の代表的な美文の名手で,〈七発〉は特に有名。《楚辞》の系統をひく韻文と散文の中間的な様式で,のちの司馬相如(しばしようじよ)らの漢賦に多大の影響を及ぼした。晩年,武帝に召し出されて朝廷におもむく途中で病死した。【興膳 宏】…
…五言詩草創期のすぐれた成果を示すものである。《玉台新詠》がそのうちの9首を前漢の枚乗(ばいじよう)の作として収めるのは,偽託として退けられるべきである。19首の内容は,おおむね人生に対するさまざまな不安と懐疑の告白であり,全体に沈鬱な悲哀の情緒が色濃くただよっている。…
※「枚乗」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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