格物(読み)カクブツ

デジタル大辞泉 「格物」の意味・読み・例文・類語

かく‐ぶつ【格物】

《「礼記大学から》物事道理を窮めただす意で、理想的な政治を行うための第一段階。以下、致知誠意正心修身斉家・治国・平天下に至る。

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精選版 日本国語大辞典 「格物」の意味・読み・例文・類語

かく‐ぶつ【格物】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「大学」の「致知在物」から ) 窮極の目的である「平天下」にいたる最初の段階。「格物・致知・誠意・正心・修身・斉家・治国・平天下」の順に発展する。朱子によれば、「物にいたる」と訓じ、個々事物についての道理を徹底的に究明すること。王陽明によれば、「物をただす」と訓じ、対象に向かう心の動きを正しくすること。
    1. [初出の実例]「さてこの知には何より入ぞと云に、『格(カク)物』より始る也」(出典:大学要略(1630)上)
    2. 「考証挌物(カクブツ)蘊奥を尽さざるなし」(出典:西洋道中膝栗毛(1874‐76)〈総生寛〉一三)

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普及版 字通 「格物」の読み・字形・画数・意味

【格物】かくぶつ

物を来す、物に至る、物を正すなどの諸説がある。〔大学〕其の心を正しくせんと欲するは、先づ其のにす。其のにせんと欲するは、先づ其の知を致す。知を致すは格物に在り。

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