棊子麺(読み)キシメン

デジタル大辞泉 「棊子麺」の意味・読み・例文・類語

きし‐めん【×棊子麺/碁子麺】

平打ちうどん。名古屋地方の名物ひもかわうどん。
小麦粉を練って平たくのばし、竹筒碁石の形に抜き、ゆでてきな粉をかけた食べ物中世中国から伝来

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精選版 日本国語大辞典 「棊子麺」の意味・読み・例文・類語

きし‐めん【棊子麺・碁子麺】

  1. 〘 名詞 〙 ( 「きし」は碁石(ごいし)のこと )
  2. 小麦粉を水でねって薄くのしたものを、竹筒で碁石の形に押し切り、ゆでて、きなこをかけた食べ物。〔庭訓往来(1394‐1428頃)〕
  3. 平打ちのうどん。名古屋地方でいう。ひもかわうどん。〔料理山海郷(1750)〕

けし‐めん【棊子麺】

  1. 〘 名詞 〙きしめん(棊子麺)」の変化した語。
    1. [初出の実例]「てんぢんのぶるいにとりては、さうめんか、そけいか、うんどんか、けいらんか、けしめんか」(出典:狂言記・文蔵(1660))

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日本の郷土料理がわかる辞典 「棊子麺」の解説

きしめん【棊子麺/碁子麺】


平たく作ったうどん。愛知・名古屋の名産品。一般的には、ゆでた麺にあたたかいつゆをかけ、油揚げ・ほうれんそうなどの具とねぎ・かつお節を入れる。◇「きし」は「碁石」の意。18世紀後半の随筆貞丈雑記(ていじょうざっき)』では、小麦粉をこねて薄くのばし、竹筒で碁石の形に打ち抜き、ゆでてきな粉をかけた食べ物とされているが、平打ちのうどんとの関係はわかっていない。「ひもかわうどん」「ひもかわ」ともいう。

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百科事典マイペディア 「棊子麺」の意味・わかりやすい解説

棊子麺【きしめん】

平打ひものように薄く平らに切ったうどん。名古屋地方の名物で,初め竹筒で棊子(碁石)形に丸く打ち抜いて食したためこの名があるなどといわれる。現在はひもかわとも呼ばれ,平打うどんの通称になっており,うどんと同様に調味される。

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