けいらん

事典 日本の地域ブランド・名産品 「けいらん」の解説

けいらん(けえらん)[菓子]

九州・沖縄地方、佐賀県地域ブランド
主に唐津市浜玉地区で製造されている。1591(天正19)年頃、朝鮮出兵に向かう豊臣秀吉が戦勝祈願のため浜崎諏訪神社に立ち寄った際に、地元の人が献上した団子が始まりという。地元の浜玉粉のうす引き粉を蒸し、薄くのばした皮で餡を巻いた菓子。あっさりとした上品な甘さがある。名前の由来は、勝つまで帰らない、けえらんが訛ったものだといわれている。

出典 日外アソシエーツ「事典 日本の地域ブランド・名産品」事典 日本の地域ブランド・名産品について 情報

普及版 字通 「けいらん」の読み・字形・画数・意味

纜】けいらん

泊。

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乱】けいらん

迷わす。

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蘭】けいらん

香蘭。

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出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

デジタル大辞泉プラス 「けいらん」の解説

けいらん〔郷土料理〕

青森県岩手県秋田県などの郷土料理。あんこの入った餅や団子。名称は形が卵(鶏卵)に似ることから。餅にだし汁すまし汁をかけて汁物にしたり、あんにクルミコショウを入れるなど地域によって異なる。江戸時代に旧南部藩地域に伝わったとされる。

けいらん〔菓子〕

佐賀県の郷土菓子うるち米の粉を蒸した薄い生地で餡を巻いたもの。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

世界大百科事典(旧版)内のけいらんの言及

【ラン(蘭)】より

…しかし,この白熱した流行も,名花の発見に寄与した功績は大きく,静かな観賞態度を忘れて培養と売買にうきみをやつした姿に対する反省へのよい経験になった。 第2次大戦後は,大衆のラン趣味が根強くなり,柄物のケイラン(蕙蘭)から中国ラン,日本シュンラン,カンランへと新品種の発見は枚挙にいとまがなく,愛ラン家の増加がめざましい。【黒崎 陽人】
[中国の蘭]
 中国では古来その高雅な香りと姿,花色をめで,君子の花,国香として貴ぶ。…

【うどん(饂飩)】より

…これを台にして,さまざまな具を加え,しっぽく,玉子とじ,きつね(しのだ),あるいは葛あんやカレー粉をひいて,あんかけ,かきたま,カレーなどの種物をつくる。関西では,しっぽくのあんかけを〈あんぺい〉,玉子とじを〈けいらん〉と呼んだ。かま揚げは,ゆでたうどんをそのまま湯を張った器に移したもので,これをおおぜいで囲んで食べる場合は,地方によって〈ひきずり〉〈ずりあげ〉〈千本づき〉〈たらい〉などと名称が異なる。…

※「けいらん」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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