出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…《論理学》ではギヨームに見られる極端な実念論を排し,普遍的なものは精神の外ではなく内に,概念としてのみあるとした。これは実念論と唯名論のいわば中間のもので,のちに概念論conceptualismの名で呼ばれる。《然りと否》はのちのスコラ学にとって重要な作である。…
…実念論のうちには普遍概念が経験的個物を超越して存在するイデアであると考えるプラトン的方向と,それを自然の中や間に実在する生物学的な種や類とみなすアリストテレス的傾向が類別される。これに対して,抽象概念とは人間の心の対象としてのみ存在する概念にすぎないとみる概念論の立場や,さらに,実在するのは個物だけで抽象的普遍とは単なる名前であると考える唯名論があり,三つの見地が鼎立(ていりつ)する。一般に,中世正統派や理性論的傾向の哲学は実念論的であり,イギリス古典経験論を一例とする経験主義の哲学では概念論,とくに唯名論的性格が顕著である。…
※「概念論」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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