榎本虎彦(読み)えのもととらひこ

精選版 日本国語大辞典 「榎本虎彦」の意味・読み・例文・類語

えのもと‐とらひこ【榎本虎彦】

  1. 歌舞伎作者。別号破笠福地桜痴に学び、歌舞伎座立作者となり劇作に専念した。代表作安宅の関」「名工柿右衛門」「南都炎上」など。慶応二~大正五年(一八六六‐一九一六

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20世紀日本人名事典 「榎本虎彦」の解説

榎本 虎彦
エノモト トラヒコ

明治・大正期の歌舞伎狂言作者



生年
慶応2年(1866年)

没年
大正5(1916)年11月16日

出生地
紀伊国和歌山(和歌山県)

別名
号=破笠

学歴〔年〕
和歌山師範卒

経歴
小学教師を経て上京、福知桜痴に入門。かたわら日報社、やまと新聞の記者を務めたが、歌舞伎座創設に際し、福知が立作者であってので、狂言作者見習として歌舞伎座に入った。翻案や書き替えが多かったが、代表作に「安宅関」「名工柿右衛門」「都一中」「南都炎上」「鼓の里」「新曲安達ケ原」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「榎本虎彦」の意味・わかりやすい解説

榎本虎彦
えのもととらひこ
(1866―1916)

劇作家。和歌山県出身。小学校教員、新聞記者を経たのち、1890年(明治23)歌舞伎(かぶき)座に入り、福地桜痴(おうち)のもとで作者修業、桜痴の死(1906)後、同座の立作者となった。翻案、書き換えに才能をみせ、代表作に『名工柿右衛門(めいこうかきえもん)』『南都炎上』『安宅関(あたかのせき)』など。小説もある。

水落 潔]

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「榎本虎彦」の解説

榎本虎彦 えのもと-とらひこ

榎本破笠(えのもと-はりゅう)

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世界大百科事典(旧版)内の榎本虎彦の言及

【名工柿右衛門】より

…3幕。榎本虎彦作。1912年11月東京歌舞伎座初演。…

※「榎本虎彦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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