安宅関(読み)あたかのせき

精選版 日本国語大辞典 「安宅関」の意味・読み・例文・類語

あたか‐の‐せき【安宅関】

  1. 石川県小松市にあった関所謡曲安宅」、歌舞伎勧進帳」で有名。

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改訂新版 世界大百科事典 「安宅関」の意味・わかりやすい解説

安宅関 (あたかのせき)

伝説地名。《兵部式》は北陸道加賀国に安宅駅を記す。謡曲の《安宅》では,義経追捕のため設けられた新関とするが,出典の《義経記》には〈安宅の渡〉とするのみで,関はなく,《八雲御抄》には〈安宅橋〉があり関はない。ゆえに安宅関は謡曲により創り出されたもので歴史的実在ではないと考えられる。なお,石川県小松市安宅町寇浦(あだがうら)の梯(かけはし)川の左岸には関の遺址と称する場所がある。
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百科事典マイペディア 「安宅関」の意味・わかりやすい解説

安宅関【あたかのせき】

石川県小松市安宅町,日本海岸の梯(かけはし)川河口にあったとみられる関所。1182年創設と伝えられる北陸道の要衝で,源義経北国落ちを題材とした歌舞伎《勧進帳》,謡曲《安宅》の舞台として有名。付近の二堂山上に関跡の碑が立つ。
→関連項目小松[市]

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山川 日本史小辞典 改訂新版 「安宅関」の解説

安宅関
あたかのせき

石川県南部,小松市にあった関所。梯(かけはし)川河口に面し,古来から海上陸上交通の要衝。「延喜式」に安宅駅がみえ,「源平盛衰記」には安宅・安宅の渡・安宅城・安宅松原が記される。謡曲「安宅」は「義経記(ぎけいき)」などを題材にしたもので,北国を下向する源義経の一連受難を描く。のちに歌舞伎の「勧進帳」ともなった。

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旺文社日本史事典 三訂版 「安宅関」の解説

安宅関
あたかのせき

石川県小松市にあった関所
安宅は,日本海沿岸の陸上・海上交通要所で,延喜式にもみえる。関所の創設は,源頼朝の命によるという。『義経記 (ぎけいき) 』に源義経が頼朝に追われて陸奥に下ろうとしてここを通ったという記載があり,謡曲の『安宅』で名高い。関跡はすでに海中に没している。

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「安宅関」の解説

安宅関
あたかのせき

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
補作者
榎本虎彦
初演
明治27.3(京都・常磐座)

安宅関
〔浄瑠璃〕
あたかのせき

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
明治40.4(東京・宮戸座)

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