横浜ゴム(株)
よこはまごむ
大手の総合ゴム製品メーカー。1917年(大正6)横浜電線製造(現古河(ふるかわ)電気工業)とアメリカのB・F・グッドリッチ(現グッドリッチ)社との50%ずつの出資により横浜護謨(ゴム)製造として設立。タイヤチューブおよびベルト、ホースなどの工業品を製造。1935年(昭和10)グッドリッチの持ち株の大部分を古河電工が肩代りしたが、第二次世界大戦後の50年(昭和25)にふたたび資本・技術の提携が復活。合成ゴム、ナイロンコードタイヤなどの製造の先駆。1960年代以降の自動車生産台数の増大とともに企業規模を拡大。1963年現社名に改称。1969年からはアメリカにもタイヤを輸出。資本金約390億円(2008)、売上高3645億円(2008)。国内に10工場、海外現地法人38社、出張所2か所がある。
[森 真澄]
『横浜ゴム株式会社編・刊『50年の歩み』(1967)』▽『横浜ゴム株式会社編・刊『心と技術をこめて 80周年記念We特別号』(1997)』
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横浜ゴム[株]【よこはまゴム】
古河系のタイヤ・メーカーで業界3位。1917年横浜電線製造(現古河電気工業)と米国B.F.グッドリッチ・カンパニーの折半出資により,横浜護謨製造として設立。1963年現社名に改称。電線用ゴム製造からスタートし,業界に先駆けて高性能タイヤの製造に着手。最近では,主力のタイヤ部門に加え,非タイヤ部門で航空機用部品・スポーツ用品などに事業展開。本社東京,工場平塚,三重ほか。2011年資本金389億円,2011年3月期売上高4651億円。売上構成(%)は,タイヤ82,工業品15,その他4。海外売上比率47%。
→関連項目日本ゼオン[株]|古河財閥
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横浜ゴム
よこはまゴム
ゴム製品の総合メーカー。自動車タイヤ業界の中堅。1917年横浜電線製造(現古河電気工業)とアメリカ合衆国のグッドリッチの共同出資で横濱護謨製造として設立。新鋭工場を建設して成長し,1963年現社名に変更。1989年アメリカのモホーク・ラバーカンパニーを買収。タイヤを中心に各種工業用ゴム製品,航空機部品,金属部品,スポーツ用品などを手がける。本社は東京都港区。
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横浜ゴム
正式社名「横浜ゴム株式会社」。英文社名「The Yokohama Rubber Company, Limited」。ゴム製品製造業。大正6年(1917)「横濱護謨製造株式会社」設立。昭和38年(1963)現在の社名に変更。本社は東京都港区新橋。タイヤメーカー。コンベヤベルトなど工業品や航空部品、ゴルフクラブも手がける。東京証券取引所第1部・名古屋証券取引所第1部上場。証券コード5101。
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世界大百科事典(旧版)内の横浜ゴムの言及
【ゴム工業】より
…第1次大戦も発展の契機となって大戦中に自転車タイヤは国産品に置き換わり,また機械工業の発展につれベルト需要が増大した。昭和に入ると,ゴム玩具やゴム靴の輸出が拡大し,自動車タイヤの国産化が進められてダンロップ護謨(極東)(現,住友ゴム工業),横浜護謨製造(現,横浜ゴム),ブリヂストンタイヤ(現,[ブリヂストン])の3社が生産を開始した。しかし第2次大戦が始まると,輸出の激減,原料入手難などで大きな打撃を受けた。…
【タイヤ】より
…日本の自動車用タイヤはアメリカに次いで世界第2位の規模で,1995年の生産本数は1億4980万本,金額で7900億円となっている。自動車用タイヤの業界は世界的に寡占化の方向にあり,日本でも[ブリヂストン],横浜ゴム,住友ゴム工業,東洋ゴム工業の大手4社で生産全体の約9割を占める。 空気入りタイヤはイギリス人の[J.B.ダンロップ]が1887年に考案し,88年に特許をとった。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」