出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…前5~前3世紀の戦国時代に惑星の位置やその運行がより正確に観測され理解されるようになると,占星術はきわめて盛んになり,甘徳や石申らによって占星術の知識が集成され,前漢の前2世紀には司馬遷が《史記》天官書で占星術を整理し体系化した。惑星のなかでは歳星(木星)が重視され,この惑星がほぼ12年で全天を1周することから,周天を12等分した十二次のどこに歳星がくるかによって,十二次に割り当てられた分野すなわち地上の国々の命運が占われた(分野説)。陰陽五行説の起源は太陽・月,五惑星による占星術と不可分なところがあり,逆に占星術も五行説を媒介にして整理された。…
…占星術が起こり,日食や惑星の運動に注目するようになった。惑星の中,とくに木星(〈歳星〉という)の位置によって国家の安危を占うことが行われ,そのために〈二十八宿〉や〈十二次〉によって天空を分割することが行われた。戦国時代になると石申や甘徳などの天文学者が出て盛んに天体観測を行ったが,前4世紀の半ばごろには1年を3651/4日とする〈四分暦〉が考案され,19年や76年の周期を利用して整然とした太陰太陽暦がつくられた。…
…惑星運動に注意するのもこれからまもなくの時代であろう。惑星の中でもっとも光の強い木星は12年で天を1周することが知られ,したがって木星の位置によって〈歳〉をしるすという意味でこれが〈歳星〉とも呼ばれた。木星の位置によって国家や支配者の運命を占うことが行われているのは,西方の占星術の発生とまったく相似ている。…
…十二次は天を西から東へ12等分したもの,二十八宿は天のおもな星を目標にして,西から東へ分割(これは不等分)したものをいう。古代の歴史書である《国語》に,周の武王が殷を伐(う)ったとき,歳星(木星)が鶉火(じゆんか)(南)に位置していたことから,鶉火を周の分野としたとある。また,《春秋左氏伝》にも歳星の位置によって吉凶を占った例がみえる。…
※「歳星」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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